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連載: 特許権について(3)

「警告書が届いた場合の対処法」

 御社が製造販売している製品に対して、突然、特許権を侵害しているという内容の警告書が送られてきた場合、どのように対処すればいいでしょうか。
警告書の送付は、特許権や商標権等の知的財産権を有する権利者が無断で技術や商標等を利用されたと判断した場合、差止請求権を行使する一方法としてなされます。警告書を無視すると、相手から差し止め請求や損害賠償の訴訟を起こされたり、仮処分などの手続をとられる可能性があるので、ほっておくことは危険です。一番良いのは弁護士や弁理士に相談することですが、相談に行かれる場合でも、まずはご自身で最低限の対応をとることは必要です。
 そこで、まずは相手が主張する特許権の内容を確認しましょう。相手の主張する特許権の内容が分からないことには自社の製品がその特許権が侵害しているかどうかそもそも分かりません。具体的には、まず(1)権利者の確認です。特許権登録原簿の謄本を取り寄せたうえで(発明協会に依頼すれば簡単です)、侵害の差し止めや損害賠償請求が出来得るのは特許権者又は専用実施権者だけですので(通常実施権者はできない)、警告してきた者がこれにあたるかをまず確認しましょう。次に、(2)権利の有効性を確認します。特許権の存続期間は特許出願の日から20年ですから、20年以上経過していないかを確認するとともに、特許料の不払いによって権利が消滅していないかも確認しておきます。
 最後に、(3)権利内容を確認して自社製品との対比・検討を行うわけですが、侵害か否かの判断は微妙なことが多いので、この点は弁護士や弁理士に相談されることをお薦めします。ただ、準備として特許公報を入手したうえで(特許庁のホームページで閲覧やダウンロードが可能、発明協会でも購入出来る)、「特許請求の範囲」欄の記載をよく検討しておくことは必要です。また、出願前の公知例や公知文献の収集しておくことも重要でしょう。それらの準備は最低限やっておきましょう。

2009年12月15日 弁護士 中辻史記