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プロボノ活動

平成26年2月28日

寒空の下で、署名活動中!  弁護士矢吹遼子

今、署名活動に燃えています。

薬害肝炎・B型肝炎弁護団で訴訟以外の活動にも注力しているのですが、今、「肝硬変・肝がん患者さんに対する医療費助成制度の創設」を求める運動が盛り上がっています。

肝炎ウイルスに感染している方は全国に350万人いると言われており、肝炎は「21世紀の国民病」と言われています。そして、そのほとんどが患者さんご本人に責任のない事由-すなわち、集団予防接種、血液製剤、輸血等による感染です。肝炎ウイルスに感染した方は、発症すると、慢性肝炎、肝硬変、肝がんと重症化していくことがあります。症状が比較的軽度の慢性肝炎については、インターフェロン治療や核酸アナログ製剤と呼ばれる薬剤で症状を安定化させることができ、これらの治療については医療費を助成する制度もあります。ところが、症状が重篤化すると、これらの治療は効きません。他に医療費助成制度もないため、高額な手術費や入院費を自分で負担しなければなりません。もちろん、高額療養費制度はありますが、これを使っても1ヶ月で数万円の負担を強いられるのです。自分に責任のない感染で高額な医療費の負担を余儀なくされている、これほどおかしいことはありません。

私たちは、特に負担が大きい肝硬変・肝がん患者さんのために医療費助成制度を創設して欲しいと長年訴えてきましたが、巨額の予算を伴う措置であるため、国はなかなか動きません。そこで、私たちは地方から声を上げていくことから始めました。各都道府県や各都市の議員さんに働きかけて、医療費助成制度の創設を求める意見書を各議会で採択して頂くことにしました。既に多くの自治体で意見書を採用して頂いています(http://bkan.jp/local_government.html)。

それと同時に、最終的には国会で請願を採択してもらうために、100万人の署名を集める運動を始めました。100万人というとてつもない数を目標としているわけですから、家族や友人・知人にお願いするのは当然のこと、街頭でも原告さんと一緒に署名を呼び掛けています。実は私にとっては初めての署名活動。「頑張ってね」と嬉しい声を掛けてくださる方もいる一方、こちらを視界に入れまいと完全に無視されることも多々ありますが、そんなことで簡単に心が折れていては続けられません。「誰かや何かを待って立ち止まっている方は割と署名をしてくださる」「拡声器でしゃべっているときにこちらをチラチラ見ながら通っていく人に話しかける」「何メートルか追いかけてダメなら諦める」等、皆でノウハウを交換しながら頑張っています。平日夕方から、御堂筋線の駅周辺で毎日街頭署名活動中です。原告さんの中には、1時間で30-40筆集められる方もおり、「すごい」の一言に尽きます。夕方はまだまだ寒くて、手や足がかじみますが、これから少しずつ暖かくなっていくとともに、署名数が増え、最後には国に私たちの声が届きますように。

皆さんも是非私たちの活動を応援してください。

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