トップページ > 融資の受け方③ -定性分析-
融資すべきかどうかの判断は「定量分析」が占める割合が大きいですが、「定性分析」も軽視できません。「定量分析」が決算書の数字から、機械的に判断するものであるのに対し、「定性分析」は、決算書上にあらわれないもの、つまり、経営者の能力や、会社の技術力・販売力、実現可能な経営計画を立てているか等から判断されます。
例えば、以下のような質問に対して、あなたはどう答えますか。
経営者である社長は、
社内外で信頼され、リーダーシップを発揮できていますか?
明確な経営理念・方針をもち、従業員にその徹底を図っていますか?
業績改善への意欲は高いですか?
会社は、
新商品や新サービスの開発を行っていますか?
それによりどの程度の利益が上がるのかきちんと予測を立てていますか?
新たな顧客開拓ルートを探っていますか?
長期/中期/短期の経営計画を策定していますか?
経営計画を実現するために、社員一人一人の士気は高まっていますか?
これらのはあくまでも一例ですが、行員さんは、経営者の皆さんと話をする中で、このような点を調査しています。
なお、経営計画書は、経営を抜本的に改善すべき会社が作るものと思っておられる方も多いですが、そうではありません。会社の将来を冷静に見通し、今後の方針を検討するため、銀行から融資を受けるにあたって何のためにどのくらい必要かを考えるために作るのです。金融機関自身が詳細な経営計画書の策定を要求してこないため、マニュアルに沿って形式だけ整えて提出するということもよくあるそうですが、それでは作る意味がありません。作り方が分からないという方は是非ご相談ください。イメージは、こちら。
融資の判断は、以上のとおり、決算書の財務分析と会社・経営者の経営姿勢を主な判断基準として決められます。より詳細に、どういった点を見ているのかについては、直接担当の行員さんに尋ねてみるのも良いかもしれません。行員さんも会社の業績が上がることを期待していますので、信頼関係を築いていけば教えてくれるかもしれません。もちろん、それだけをいきなり聞くのは不躾なので、会社の情報を積極的に開示し、分かりやすく説明をすることが当然の前提です。
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